沿線さんぽ

最古の木製仮面発見!
史跡をめぐる歴史さんぽ

飛鳥時代に推古天皇が大仏を建てた際、この地域の農家が協力したことから「大仏供だいぶく」と地名が付き、これが転じて「大福」となった。現在は閑静な住宅街が広がり、駅周辺には史跡が点在する。

大福駅

地域の人の足として1日に約1800人が利用。休日にはハイカーや、買い物で利用する人も多い。縁起のいい駅名から、記念に入場切符を求める人も。

大福遺跡

昭和60年の発掘調査で「大福銅鐸」が出土したことで知られる、弥生時代中期~後期の環濠集落跡。近年の発掘調査で国内最古ともいわれる木製仮面の一部が出土したことでも話題に。この他に青銅器鋳造関連遺物が見つかっている。出土品は市立埋蔵文化財センターで展示している。

耳無の 池し恨めし 吾妹子わぎもこ
来つつかづかば 水は涸れなむ

桜井市立埋蔵文化財センター

TEL/0744-42-6005
(桜井市芝58-2)
時/9:00~16:30
(入館は16:00まで)
休/月・火曜、祝日の翌日
¥/大人300円 小人150円
P/あり

耳成山

耳成山(耳無山)の名の通り、ほぼ凹凸がない美しい円すいの山。標高約140m、麓からの高低差約80mと大和三山の中で最も低く、登山道も整備されハイキングに手頃。毎日散歩がてら登る地域住民も多い。

藤原宮跡

持統天皇8年(694)~和銅3年(710)までの16年間、日本の政治、経済の中心として栄えた藤原京の宮跡。現在は広大な原っぱだが、大極殿跡の土壇が残り、また往時の様子は藤原京資料室の復元模型などで見ることができる。四季折々に花の美しい場所でもあり、7月下旬〜8月上旬は黄花コスモスや花ハスが見頃。

橿原市藤原京資料室

TEL/0744-21-1114
(橿原市総合政策部世界遺産推進課)
時/9:00~17:00(入室は~16:30)
休/月曜(祝日の場合は翌日)
¥/無料  P/あり

大念寺・泡子あわこ地蔵

元禄4年(1692年)建立の寺院。門前にある堂には旧初瀬街道と橘街道の交差点付近にあった、全高約2メートルの石仏がまつられる。元弘3年(1333年)の銘があり、光背の小地蔵が本尊に群がる童子を思わせることから、「泡子地蔵」の名で親しまれる。

三十八柱みそやはしら神社

祭神は宮中神三十六柱と伊邪那岐命、伊邪那美命。推古天皇の小懇田おはりだ宮跡との伝承があり、先代宮司の石井繁男氏が独自に研究。境内にはその研究内容に賛同を表した、梅原猛氏自筆による「小懇田伝承之地」の碑文が建つ。

吉備池・吉備池廃寺跡

江戸時代造営の農業用溜池。平成9年の発掘調査で大規模な金堂や塔の基壇等が確認され、東西約230m、南北280m以上の広大な古代寺院跡と判明した。高さ80~90mの九重塔とされ、その規模から舒明天皇による「百済大寺」の跡と考えられている。国の史跡・名勝天然記念物に指定。

Café de sentierカフェドサンティエ

見た目にも楽しい個性的なケーキが人気の同店。この時期は旬の栗をふんだんに使ったモンブランがお薦め。濃厚なマロンクリームを、甘さを抑えたこだわりの生クリームが引き立てる。軽食や喫茶メニューも豊富。
TEL/0744-24-1862
時/8:00~18:30(カフェLO17:30)
休/木曜
P/あり
*この記事は2013年に取材した内容です