沿線さんぽ

古代豪族・蘇我氏ゆかりの古社と
地元住民が守り伝える
文化財を歴史さんぽ

周辺の地名「曽我」は飛鳥時代に活躍した豪族・蘇我氏に由来。駅の南から東にかけてはゆかりの古社が点在しているよ。

真菅駅

1日に約5000人が利用。休日にはすぐ南の緑地公園に向かう家族連れなどの利用が多い。

宗我坐宗我都比古そがにますそがつひこ神社

祭神は河内から移り住んだ蘇我氏の始祖・石川宿弥夫妻。推古天皇の時代に蘇我馬子が社殿を造ったのが始まりとされ、以降1400年以上。地元住民から「曽我ンさん」と親しまれる。

人麿神社

万葉歌人・柿本人麻呂を祀る神社。葛城市新庄町の柿本神社から分祀されたと伝えられる。本殿は南北朝時代のもので、国重文。境内に人麻呂の残した万葉秀歌『秋山の黄葉を茂み迷ひぬる 妹を求めむ山道知らずも』の碑文が立つ。

入鹿いるか神社

社伝によれば、「乙巳いっしの変」で殺され、同地まで飛んだ蘇我入鹿の首を祀ったのが始まり。入鹿は逆臣とされることから明治に社名・祭神を改めるよう求められたが、地元住民の反対で現在に残った。入鹿を祀る唯一の神社として、全国から多くの歴史ファンが訪れる。

正蓮寺

創建年代などは不明だが、本尊の阿弥陀如来は江戸時代の仏師・康雲によるもの。大日堂と違い通常開扉されているが、拝観は極力事前に問い合わせを。また、毎月第1日曜は14時から月例法座を開催。事前予約なしで、読経・法話を拝聴できる。
TEL/0744-21-5551

正蓮寺大日堂

明治に廃寺となった普賢寺の旧本堂。現在の建物は文明10年(1478年)の再建で、貴重な室町期の小規模仏堂として国重文に指定されている。明治に一時売却されたが、地元住民が落札し守ったというエピソードも。堂内拝観は小綱町文化財保存会へ(受付はメールのみ)。
問/info@dainichido.net

鈴音堂 小綱店

『酒まんじゅう 出世男』は市の「みやげ物発掘プロジェクト」でグランプリを獲得した銘菓。今井町河合酒造の地酒・「出世男」とその酒かすを練りこんだ生地はやわらかで、食べると酒の風味がフワリ。温めれば、いっそう際立つよ。
TEL/0744-22-3256
時/9:00~18:30
休/木曜(臨時休業の場合あり)
P/あり
*この記事は2012年に取材した内容です