沿線さんぽ

春の訪れを求めて
早春の山里の史跡めぐり

駅近くに伊勢表街道あお越道が通り、江戸時代には室生寺参詣の人で賑わいを見せた。長瀬の町並みには当時の面影が残る。山里の風景と共に周辺の史跡を訪ねる。

三本松駅

大阪線の中では奈良県内で最も三重県寄りの駅で、地域の人の足として1日の乗降数は約200人。駅構内を里道が横切るのが特徴だ。昨年末から無人駅となり、榛原駅から遠隔操作で切符の払い戻しやICカードのトラブル等の改札業務に対応。

安産寺

自治会が管理し、地域の集会所としても利用される無宗派の寺院。収蔵庫には像高177.5cm、カヤの一木から削り出された地蔵菩薩像(国重文)が安置される。伝承によれば宇陀川が増水した際に海神社に流れ着いた地蔵菩薩像を、村民がまつったことが始まりとされ、現在も地域住民の手によって守られている。穏やかな表情から安産にご利益のある子安地蔵として親しまれている。

東海自然歩道

県境に近い青葉寺の奥に茂る樹林の間から流れ落ちる滝。神秘的な雰囲気で古くから行者の修練の場とされていた。源平合戦の時に平敦盛が持っていた青葉の笛は、この滝近くのやぶの竹で作られたと伝えられる。

長瀬の町並み

室生寺への道標

海神社

道の駅 宇陀路室生

周辺の自然の景色と一体となり、空間彫刻として調和する建物は室生地区出身の彫刻家、井上武吉氏のデザイン。道の駅ならではの地元特産品は、春摘みのヨモギを使った草もちや、宇陀の特産品を使った手焼きせんべい等が人気だ。隣接する「こもれび市場」は、地元農家による旬野菜の直売で賑わう。地域の観光情報もここでゲットしよう。
TEL/0745-97-2200
時/9:00~18:00
休/無休(レストラン 水曜)

和風レストラン 青葉の庄

料理人歴50年の主が腕を振るう道の駅内の食事処。丼や麺類を始め、旬の地元野菜を使った精進料理を楽しめる。『宇陀川御膳』は天ぷらと自家製ごま豆腐などの小鉢3品に、うどんが付いてボリューム満点。宇陀川を見下ろす店内からの眺望も◎

花の郷 滝谷花しょうぶ園

約1万坪に及ぶ園内では4月の枝垂しだれ桜を皮切りに、春から夏にかけて芝桜やテッセン、紫陽花あじさいなど四季折々の花々を山里の景観と共に楽しめる。中でも6月に見頃を迎える、600種100万本が咲き誇る花しょうぶが有名だ。夏にはブルーベリー摘みやジャム作り体験もあり。『ブルーベリージャム』や『乾燥香菖蒲しょうぶ』などのオリジナル商品はお土産にもお薦め。
TEL/0745-92-3187
時/9:00~18:00
(桜開花〜4/20までの金・土・日曜〜21:00)
休/無休 ¥ /大人900円、小人450円
P /あり HP/www.takidani.net
*この記事は2014年に取材した内容です