沿線さんぽ

藤原京と平城京をつなぐ
古代の官道“下ツ道”を巡る

駅西側には平城京から藤原京へと南北に伸びる古代の官道“下ツ道”が通り、江戸時代には宿場町として栄えた。当時の面影が残る町並みを巡る。

二階堂駅

駅付近には二階堂高校があり、学生や地域住民の利用で1日の乗降数は約3,000人。元は単線区間で、南北の駅舎とホームを構内踏切で連絡する島型のホームが特徴だ。夕方以降の改札業務は天理駅からの遠隔操作で応対する。

二階堂地蔵堂

二層屋根が二階建てに見えたことから二階堂と名付けられ、地名の由来となった堂宇。聖徳太子の妃、膳夫かしわで姫が天香久山に建立した膳夫寺が移建された跡地とされる。現在は石造の半跏地蔵菩薩像と西国三十三番の観音堂がまつられ、地域の人々に親しまれる。

嫁取り橋

地域で語り継がれる昔話『大蛇の妄念』の舞台となった橋。修行僧への悲恋をきっかけに身を投げた娘の妄念が大蛇になり、ここを通る花嫁を池の中へひっさらったという伝承から嫁取り橋の名で親しまれる。

菅田神社

延喜式に記録が残る古社。朱塗りの春日造りの本殿には、鍛冶かぬちの祖神とされる天目一箇神あめのまひとつのかみが祀られる。二階堂駅の南にあるこも池のあぜに祭神が降臨し、同地に佇むと一晩で松林が出現したという伝説があり、一夜松山の名で親しまれる。『大蛇の妄念』に登場する一夜松が中拝殿に置かれる。

二階堂地蔵堂

創業90年を超える提灯ちょうちん工房。淡竹はちくと和紙を使い、竹ひごや骨組み作りから文字・絵付けまですべて手作業で行う、県内でも数少ない工房だ。神社仏閣をはじめ、個人の注文にも応じる。
TEL/0743-64-0821  
時/10:00~18:00
休/不定休   P/なし

AYAレンタルスタジオ&キッチン

奈良発の新しい健康法「呼動〜身体バランス操体法〜」。頑張らずに呼吸に合わせて気持ち良く体の疲れや緊張をほどき、歪んだ体を元に戻していく不思議な体操だ。内臓を整える「ゆる薬膳」料理教室なども開催。
TEL/0743-64-1777  
時/要問い合わせ
休/不定休   P/あり

綿宗

創業110余年、老舗のうなぎ料理店。代々受け継がれる秘伝のダシでふっくらと焼き上げた、腹びらきの関西風かば焼を堪能できる。初夏には百数十もの鉢が一斉に咲く、さつき盆栽も楽しめる。
TEL/0743-56-0007
時/11:00~13:00、17:00~19:00
休/1日・10日・20日
P/あり ※要予約

赤いそら豆

築90年以上の伝統家屋を活用したギャラリーカフェ。県内外で活動する若手作家の作品が展示される、ゆったりとした空間だ。ランチに人気の雑穀米のカレーセットやピザ窯の貸し出しも。
TEL/0743-56-0114
時/10:00~16:00
休/火・水・木曜  P/あり

菅田養蜂場

田原地区や福住など大和高原を中心に採蜜された、はちみつを製造する同店。あっさりとクセの無いレンゲと、風味豊かなクローバーの2種を販売する。稀少な国産はちみつの味わいを楽しんで。
TEL/0743-56-1183
時/9:00~19:00
休/水曜 P/あり
*この記事は2014年に取材した内容です